今日も明日も。~sidestory~
「あ、あの...これ私からのプレゼントです。」
「まじで?ありがとう!」
小さい袋に入ってたのはミサンガとストラップ。
「いちおミサンガ作ってみたんですけど不器用で...」
「もしかして...これのせいで...」
「いや、遅刻の原因は寝坊で...」
「は?」
「てへ...笑」
「うざ、きも、死ね、」
「ごめんなさい...」
「でも...さんきゅ。」
「へ?」
「めっちゃ嬉しい。」
本当はもっとすごいの期待してた、とは言えねぇな笑笑
「本当ですか?なんかもっとちゃんとしたものあげないとだったかなって思ってて...」
思ってたんだな...笑笑
「いらねぇよ。」
「へ?」
「.....楽しかったし....」
「え?なんて言いました?」
この難聴どーにかしろよ...
「......楽しかった。最高の誕生日だった。」
「は、へ、あ...」
陽菜は口をポカンとあけてこっちを見ている。
「なんだよ!」
「あ、いや、あ、あの...
1つワガママ言っても...」
「あ?いいけど。」
「いや...あの...なんといいますか...」
「なんだよ早く言えよ!」
そう言うと陽菜は何も言わずに両手を広げた。
俺が想像してることをこいつは望んでるんだよな...両手広げちゃってるしな...。
俺は呆れた顔で両手を広げた。
「自分からどうぞ。」
そう言うと陽菜は顔を真っ赤にした。
「いじわる...」
「あ?早くしねぇと帰るぞ。」
正直、今すぐにでも俺から抱きしめてしまいそうなくらい陽菜が可愛すぎてしょうがなかった。
「はーやーくー」
「待ってください...心の準備......」
やばい、可愛すぎる...早くしろ...
「えっと...あの...」
俺は我慢できなくて軽く陽菜の手を引っ張った。
すると陽菜は吸い込まれるように俺に抱きついてきた。
「これでい......」
えっ...なんだよこいつ...
陽菜は力いっぱい俺に抱きついている。
こんなこと今までなかったくらい。
そして俺の顔を見上げてニコッと笑った。
「やめろ...離せ...見られてるし...」
「嫌です。離しません!」
「お前隠れてるけど俺は丸見えなんだよ!」
「先輩はかっこいいから大丈夫です。」
「そーゆーことじゃねぇよ...笑」
めっちゃ恥ずかしいけど...
超幸せだった。
「陽菜?」
「はい?」
「今だけ呼び捨て許してやる。」
「え?いいんですか!?」
「今だけな。」
「ニヒヒッ。れい~!れーいー!れいー!!」
俺は陽菜に負けないくらい陽菜を抱きしめた。
「陽菜。最高の誕生日プレゼントさんきゅな!」
「ウフフ。れーいー!れいー!!」
「お前のおかげで楽しかった。」
「イヒヒ。れー...」
「大好き。」
「れ......い......いま...なんて......」
「ん?笑」
「だ、だい...」
「大好き。」
「あの...えっと......私もです...。」
「知ってる笑」
人に大好きなんて心から思ったことも言ったこともなかったかもな...
俺にそんなこと言わせたこいつは最強かもしれない。