今日も明日も。~sidestory~


街はクリスマス一色に染まっている。


「はい!1つ提案なんだけど!」
優樹が突然言った。
「なんだよ急に」
「せっかくなんだから今日はちゃんとカップルとして過ごそうよ!ね?」
「いや、俺らは...」
陽菜とめっちゃ目が合ってる...
「とりあえず付き合ってるどーのは関係なく、まずは手繋がないと!クリスマスだし。」
「はいはい。」
そうは言ったもののやっぱ緊張する。
前を歩いてる優樹たちは自然と手繋いでるし...
「柚菜、手あったかいね。」
「優樹くんもあったかいよ。」
俺は恐る恐る陽菜の手を握った。
一瞬ビクッとしてたけど陽菜は俺の手を握り返した。
「冷た...」
「だって寒いし...」
「バカかよ...早く言えし...」
俺は陽菜の手を上着のポケットに入れた。
「あったかい...」
「なめんなよ、俺のポッケ笑笑」
「なめてました...笑」
「ばーか笑」
「うるさいー笑」
「ばーかばーか笑」
「ばーかばーかばーか笑」

別に他の奴らみたいにラブラブとかイチャイチャなんてしなくても俺らはいいんだ。
てか、俺は陽菜と笑ってんのが1番楽しいし。


< 16 / 21 >

この作品をシェア

pagetop