未熟な恋



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そんなある日、帰りのHPが始める前、廊下に出てたら


あいつが通ったんだ。


(声かけてくれやんでも、目ぇぐらいあわせてくれるよな・・・)


そんな淡い期待を抱いて。


でも、目も合わせてくれる事もなければ、
話しかけてくれる事もない。

あたしは、涙がこぼれそうになるのがわかった。
窓から外をみながら、


『目ぇぐらいあわせてくれてもいいやん・・・』


そう呟いた。


すると、


「よぉ」


そう言って話しかけて来てくれた。


あたしは無言で手を振った。


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