マホがまだ魔法少女だった頃の話

朝

それは突然の出来事だった。

「マホー?まだ寝てるのー??」
母が呼ぶのが聞こえる。
学校、行きたくないな。
そんな声にもならない言葉を呟いて
「今起きたとこー。」
憂鬱な気持ちを隠すためか、朝から大声を出している母に腹が立ったからなのかよくわからない気持ちをとっぱらう様にマホは叫んだ。

起きているのに目覚めていない様な、起きたばかりでまだふわふわしている、この感覚が好きだ。
マホは朝のこの時をいつもボーッとして過ごす。気が付いたら学校にいたことなんてしょっちゅうだった。
今日もどうせそんなツマラナイ朝だ