鬼姫伝説Ⅲ
「当たり前だろ。お前を一人になんかするわけないだろ」
「なに、かっこつけちゃって」
かっこよく見えるよ。
今までずっと一緒だった快斗。
きっと、これからも一緒だよね?
「本当に、戻れるのかな・・・?」
「信じようぜ。もし、この世界で生きていかないといけなくなったとしても。由羅と一緒なら、俺はいいけど」
「え・・・」
快斗の言葉に横を見ると、まっすぐな瞳が私を見ていた。
ドクン、胸が騒ぎだす。
え・・・。
「でも。千菜さんを一人にさせるわけにはいかないし。帰らないとな」
快斗は表情を変え、そう言って笑った。
今の、なんだったの・・・。
快斗に、ドキドキしてる自分がいる・・・。
私・・・。