鬼姫伝説Ⅲ
「神社を作ろう」
千代さんと、そこに共に眠ると決めた鬼羅さんのために。
過ごしやすい場所を。
「でも、どうやって」
「・・・それなら、俺がもともと住んでいた場所を作り直したい」
「鬼羅さんがもともと住んでいた場所?」
「千代と過ごし、千菜と過ごしたあの小屋で眠りたい」
そんな鬼羅さんの願いをかなえるべく、私たちは3人で神社づくりを始めた。
3人という人数でだから、あまり大きなことはできなかったけど。
鬼羅さんの澄んでいた小屋を改装し、神社っぽくお賽銭箱や鈴を取り付けた。
「神社の名前、どうする?」
「・・・鬼姫神社」
「え?」
「千代は、姫だったからな。鬼姫神社はどうかと思ったのだが」
鬼姫神社・・・。
それって。