鬼姫伝説Ⅲ
「もしかして・・・、この神社が、由羅の実家の神社なのか?」
「私も・・・同じこと思った・・・」
もしかしたら、そうなのかも。
鬼姫神社。
私たちの知っている外観ではない。
きっと、どこかで立て直されたのかもしれない。
それでも、そのもとは・・・、私たちが作っていたの?
「なんか・・・すごい」
「ああ。すごいな、・・・なんか、感動すんな」
「いいか?」
「うん!いいよ!すごく、いいと思う!」
不安そうな鬼羅さんに、何度もそう言って頷いた。
鬼姫神社。
そう名付けたのは、鬼羅さんだったんだ。
少し気恥ずかしそうに。
それでも、思いのこめられた名前。
私たちは、鬼姫神社と看板をつけた。