鬼姫伝説Ⅲ
「これは・・・?」
「お母さん。準備はいい?お母さんに、会わせたい人はね・・・」
見つけ出した水晶を包み込む。
そして、その水晶に暖かな息を吹き込んだ。
辺りが光に包まれて。
その水晶が人の形を成していく。
「きゃ!?」
そして、それは、次第にはっきりと鬼羅さんを造りだした。
「え―――――――」
そんな鬼羅さんを見て、お母さんは驚きの声を上げ固まった。
鬼羅さんはゆっくりと瞳を開け、まっすぐお母さんを見た。