鬼姫伝説Ⅲ
「よかったな。鬼羅さんと千菜さん」
「うん・・・」
「後で、その薬鬼羅さんに渡さないとな」
「うん」
「由羅も、一緒に飲むんだろ?」
結局私は、まだ鬼沙良さんにもらった薬を飲んでいない。
飲むのなら、鬼羅さんと一緒がいいと思ったから。
鬼羅さんと同じ鬼の血。
それを失くすなら、一緒がいいと。
「ねぇ快斗」
「ん?」
「こっちに戻ってきたけどさ。・・・もう、私の事護ってくれないの?」
「え?」
「あの言葉は、戦国時代に行ってたから?」
きっとこの想いはまだ、お母さんたちには届かない。
それでも。
「そんなん、決まってるだろ!」
「決まってる?」
「これからも、ずっと、俺が由羅を護るって言ってんだよ!」
一緒にいたいって思える人は見つかったよ。