鬼姫伝説Ⅲ



「・・・ん?」




目を覚ました。
いったい、私どうなったんだっけ?

拝殿にいて、突然光って・・・。

あの光は、いったい?
花火?
でも、神社からは花火は反対方向で見えないはずだけど・・・。

そんなことを考えながら目をあけた。




「あ、起きた起きた!おーい、人間の姉ちゃん目を覚ましたよー!」




私の顔を覗き込んでいた男の子がはしゃぎながら誰かを呼びに行った。
だ、誰?
小さなその男の子は、袖のない着物を着ている。
お祭りに来ていた男の子?



身体を起こしながら辺りを見渡す。




・・・ここはどこ。




どこかの森の奥のようなところにところどころ小さな小屋がある。
集落のようなその場所は、見たことのないような場所だった。
私は外に広げられたゴザの上に寝ていたらしい。




「お、ほんとだ。気分はどうだい?ねえちゃん」

「え、あ、あの・・・。イイです」



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