鬼姫伝説Ⅲ



「信じるの?それ」

「んー、信じといた方が、無難かなー。俺、外見て来たし。城、あったし」

「し、城・・・・」

「三浦時光って人が当主の城らしいぞ」




知らない。
なにそれ。
現実に起きていいわけ?




「ま、信じとけよ」

「・・・うん」



ていうか、なんでそんなシレッとしてるのよ。
私こんな混乱してるっていうのに。




「やあ、はじめまして」




優しそうな顔の男の人が私に挨拶をしてきた。
金髪の柔らかそうな髪質で、灰色の着物を着た男の人。
左目に眼帯をしていて、していない方の瞳が優しそうにフッと細められた。




「はじめまして・・・由羅です」

「由羅ちゃん。可愛い名前だね。俺の名前は、琉鬼。よろしくね」



琉鬼さん。
とても優しそうな人。




< 21 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop