鬼姫伝説Ⅲ
「信じるの?それ」
「んー、信じといた方が、無難かなー。俺、外見て来たし。城、あったし」
「し、城・・・・」
「三浦時光って人が当主の城らしいぞ」
知らない。
なにそれ。
現実に起きていいわけ?
「ま、信じとけよ」
「・・・うん」
ていうか、なんでそんなシレッとしてるのよ。
私こんな混乱してるっていうのに。
「やあ、はじめまして」
優しそうな顔の男の人が私に挨拶をしてきた。
金髪の柔らかそうな髪質で、灰色の着物を着た男の人。
左目に眼帯をしていて、していない方の瞳が優しそうにフッと細められた。
「はじめまして・・・由羅です」
「由羅ちゃん。可愛い名前だね。俺の名前は、琉鬼。よろしくね」
琉鬼さん。
とても優しそうな人。