鬼姫伝説Ⅲ
私と快斗は、琉鬼さんに連れられ森を歩く。
琉鬼さんが言っていたその人に会うために。
快斗にもその人の話を同じようにした。
快斗もあってみたいと言ったから、こうして一緒に向かってる。
どんなおじいさんなんだろう。
心から愛した人を、その人がいなくなった今でも愛し続けてるなんて。
永遠の愛ってそう言うことを言うのかな?
「そういえばさ、あの祠のお姫様。鬼に恋をしたんだよね?その人の事なのかな?」
「今から会う人?・・・さあ。どうなんだろうな」
琉鬼さんに聞いてみたいけど、答えてくれるだろうか。
「そうだよ、でも、それだけじゃない。少し、複雑なんだ」
私たちの声が聞こえていたらしい琉鬼さんがそう答える。
そうだけどそれだけじゃない。
複雑って、どういう事だろう。
でも、その人の事でもあるってことだよね。
そっか・・・。
そうだったんだ。
お姫様と恋に落ちた鬼・・・。
どんな人だろう。