鬼姫伝説Ⅲ
「いや・・・、かい、・・・かいと・・・」
震える身体。
恐怖でガクガクと体が震える。
怖い。
死にたくない。
死なないで。
「いやあああ!!!」
パニックに陥った私は、倒れた快斗に縋り付く。
逃げることも忘れて、赤い血を流して倒れた快斗に覆いかぶさった。
「由羅!!!」
力強い声が聞こえて。
震える身体を起こした。
刀をもう一度振り上げた鬼が目の前で倒れて。
その先に、息を切らせた鬼羅さんが立っていた。