鬼姫伝説Ⅲ
「鬼羅?どうした?」
琉鬼さんも不思議そうに問いかけた。
どうしたの?
凄い怖い顔・・・。
「これは、どこで手に入れたと聞いてる!」
「え・・・、これ・・・これは・・・」
あまりの迫力に、私は言葉に詰まる。
どうしてそんなに怖い顔で・・・。
私の腕を掴む手が痛い。
「いた・・・」
「鬼羅、落ち着けって。由羅ちゃん怖がってる」
「・・・すまない」
琉鬼さんの言葉に、鬼羅さんは少し落ち着きを取り戻し私の腕から手を放した。
「それは・・・、どうした」
「これは・・・、私のじゃなくて、私のお母さんの大切なもので・・・」
「お母さんだと?」
「はい。それを、お祭りだからって貸してもらったんです」