鬼姫伝説Ⅲ



「鬼羅?どうした?」



琉鬼さんも不思議そうに問いかけた。
どうしたの?
凄い怖い顔・・・。



「これは、どこで手に入れたと聞いてる!」

「え・・・、これ・・・これは・・・」



あまりの迫力に、私は言葉に詰まる。
どうしてそんなに怖い顔で・・・。



私の腕を掴む手が痛い。




「いた・・・」

「鬼羅、落ち着けって。由羅ちゃん怖がってる」

「・・・すまない」



琉鬼さんの言葉に、鬼羅さんは少し落ち着きを取り戻し私の腕から手を放した。




「それは・・・、どうした」

「これは・・・、私のじゃなくて、私のお母さんの大切なもので・・・」

「お母さんだと?」

「はい。それを、お祭りだからって貸してもらったんです」




< 66 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop