鬼姫伝説Ⅲ
「千菜は、幸せにやっているのか?」
「・・・私を、一人でここまで育ててくれて・・・っ」
「そうか・・・。千菜は、どんな人を好きになった・・・?」
懐かしむような声と、本当は知りたくないという思いが伝わってくる。
「教えてもらってなくて・・・、お母さんは、一人で私を生んで・・・私を育てて・・・」
「そうか、言っていたな・・・。なぜ・・・」
「わからな・・・、でも、ずっと男の人の影なんてなかったのに、突然だったって・・・。相手も誰かわからないって・・・噂があって・・・」
私の頭も混乱してわからない。
だって。
いろんなことがいっぺんにありすぎて。
「お母さんは、19歳で私を生んで・・・それで・・・」
「19・・・?」
鬼羅さんの瞳の色が変わった。
え・・・?
「由羅ちゃん。千菜ちゃんは、18歳の時ここに来てたんだよ」
「え・・・・」
それ、それじゃあ・・・・。