鬼姫伝説Ⅲ



「後、野性的なとことか?運動神経も人並み外れてるし」

「・・・怪我の治りも早いんだ、私」

「そう考えたらさ。自然なんじゃないのか?確かに、簡単に信じられる話じゃないけど」

「うん・・・」




お母さんも私と同じようにこの時代に飛ばされていて。
鬼羅さんに出会って恋に落ちた。

もしそれが本当だったら・・・。




「鬼羅さん・・・、お母さんの事本当に好きなんだね」

「ん?・・・ああ。泣いてたもんな」

「会いたいのかな・・・」





でも、どうして離れ離れになったんだろう。
突然、元の世界に引き戻されたのかな?
だとしたら、私たちも突然元の世界に帰るってこと?




「私、鬼羅さんからお母さんの事聞きたい」

「・・・ああ」

「そうしたら、もっと実感わくと思うの。もし、本当にお父さんなんだとしたら、私はもっとちゃんと知る権利があるよね」




14年。
お父さんを知らずに生きてきた。
その時を埋めたい。




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