鬼姫伝説Ⅲ
「・・・う・・・・」
次に目が覚めたのは、快斗の膝の上だった。
快斗は気にもたれかかって眠っていた。
私のおでこには水で濡らした布が置いてあって。
「目が覚めたか」
「鬼羅さん・・・」
「そのままでいい」
身体を起こそうとすると、鬼羅さんに止められた。
でも、快斗の膝枕って、すごく恥ずかしいのだけど・・・。
「そいつが、お前を放さなくてな」
「え?」
「心配していたぞ」
快斗が・・・。
嬉しい。
「すまなかった。お前を護ると言ったのに守れなかった」
「なんで?護ってくれた。だって、私生きてる」
鬼羅さんが、助けに来てくれたんだ。