鬼姫伝説Ⅲ



「・・・う・・・・」



次に目が覚めたのは、快斗の膝の上だった。
快斗は気にもたれかかって眠っていた。
私のおでこには水で濡らした布が置いてあって。




「目が覚めたか」

「鬼羅さん・・・」

「そのままでいい」




身体を起こそうとすると、鬼羅さんに止められた。
でも、快斗の膝枕って、すごく恥ずかしいのだけど・・・。




「そいつが、お前を放さなくてな」

「え?」

「心配していたぞ」




快斗が・・・。
嬉しい。




「すまなかった。お前を護ると言ったのに守れなかった」

「なんで?護ってくれた。だって、私生きてる」




鬼羅さんが、助けに来てくれたんだ。





< 91 / 140 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop