極道に愛されて。


それから、重症だと思う人の手当をすすめていった



すべての処置がおわり、ふと切られた足を見てみると、思っていたより深く切れていた


そのことを認識すると、傷口がジンジンと痛み出した


黒いズボンを履いているから、血は見えないけど、そろそろ限界だ…


一気に体の力が抜け、地面が近づいてきた


倒れる


そう思い、目をつぶったが、一向に衝撃が来ない


かわりに、暖かさに包まれた




「お前も怪我してんじゃねぇか。なんで言わねぇんだよ。」




琉斗さんが抱きとめてくれていた




「ごめんなさい。」




「だいたい片付いたし、あとは組員に任せるとして、俺達は中はいるか。」


< 93 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop