極道に愛されて。
それから、重症だと思う人の手当をすすめていった
すべての処置がおわり、ふと切られた足を見てみると、思っていたより深く切れていた
そのことを認識すると、傷口がジンジンと痛み出した
黒いズボンを履いているから、血は見えないけど、そろそろ限界だ…
一気に体の力が抜け、地面が近づいてきた
倒れる
そう思い、目をつぶったが、一向に衝撃が来ない
かわりに、暖かさに包まれた
「お前も怪我してんじゃねぇか。なんで言わねぇんだよ。」
琉斗さんが抱きとめてくれていた
「ごめんなさい。」
「だいたい片付いたし、あとは組員に任せるとして、俺達は中はいるか。」