極道に愛されて。


そう言われ、私の足は地面と離れ、琉斗さんに抱き上げられた




「私歩ける!」




恥ずかしくて、琉斗さんの腕の中で暴れた

だけど、男の力には勝てなかった




「大人しくしとけよ。誰も見てねぇし。」




そうだけど…


恥ずかしいじゃん…




「その足じゃ、歩いても痛てぇだけだろ。」




そう言われると、何も言い返すことが出来ず、黙って琉斗さんの胸に顔を埋めた


誰もいない屋敷の中を無言で歩いていく


私たちの部屋まで何も話すことなく、部屋に入ってもしばらく無言が続いた




「ねぇ、聞かないの?」




聞きたいことは沢山あるだろう


< 94 / 220 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop