面倒くさがりの恋愛
「生嶋さんて変な人ですよね。そもそも飲みの席で“真剣に”お付き合いをしたがる人は希でしょう?」
「合コンのノリなら俺も解るよ。でも、それを言ったら、この間みたいな事はレアケースだろう」
まぁ。私もそう思うけど。
「知りたいな、と思えば、知りたくなるのが人間じゃない?」
「好奇心は自滅することもあります」
「若いくせに、言うことが説教じみている」
そう言って、生嶋さんはニコリと微笑んだ。
「初めて会ったばかりの、赤の他人とするような会話じゃないと思うんですけど」
「いや。実は初めてでもないよ?」
……え。それはどういう?
もしかしてバレた? 同じ会社だってバレた? でも、昼間はそんなそぶりはなかったけれど。
「君たち、よくあの店使うでしょう? 俺も、会社の近くだからよく行くんだ」
「あ……店で?」
「あまり大きな店でもないしね。何度か見かけたよ。席が隣り合わせた事はなかったけれど」
「……それは、知らなかったです」
そうか。そう言われれば、会社に近いかな。
安くて美味しいお店だし、私の会社からも、紗理奈の会社からも近いから……
「最初はね、可愛いなと思っただけ」
イキナリの発言に、水を吹き出しそうになり、慌てて飲み込んで変なところに入った。
「……大丈夫? 驚かすつもりは無かったんだけれど」
そのつもりのない、いきなりな発言は、十分な破壊力があったと思いますけれど。
しばらく咳き込んで、それから落ち着いた頃に冷やし中華がきた。
生嶋さんの目の前には熱そうな味噌ラーメン。
それを見ながら眉をしかめた。
「この暑いなかで、熱いもの……」
「ラーメンは味噌が好きなんだよ。暑かろうが寒かろうが、どっちでも」
「我慢大会ですか」
とりあえず、割り箸を手渡して、自分の分の箸を割る。
割るのを失敗したけれど、まぁ、食べにくいほどじゃない。
髪をシュシュでまとめたら、吹き出された。
「合コンのノリなら俺も解るよ。でも、それを言ったら、この間みたいな事はレアケースだろう」
まぁ。私もそう思うけど。
「知りたいな、と思えば、知りたくなるのが人間じゃない?」
「好奇心は自滅することもあります」
「若いくせに、言うことが説教じみている」
そう言って、生嶋さんはニコリと微笑んだ。
「初めて会ったばかりの、赤の他人とするような会話じゃないと思うんですけど」
「いや。実は初めてでもないよ?」
……え。それはどういう?
もしかしてバレた? 同じ会社だってバレた? でも、昼間はそんなそぶりはなかったけれど。
「君たち、よくあの店使うでしょう? 俺も、会社の近くだからよく行くんだ」
「あ……店で?」
「あまり大きな店でもないしね。何度か見かけたよ。席が隣り合わせた事はなかったけれど」
「……それは、知らなかったです」
そうか。そう言われれば、会社に近いかな。
安くて美味しいお店だし、私の会社からも、紗理奈の会社からも近いから……
「最初はね、可愛いなと思っただけ」
イキナリの発言に、水を吹き出しそうになり、慌てて飲み込んで変なところに入った。
「……大丈夫? 驚かすつもりは無かったんだけれど」
そのつもりのない、いきなりな発言は、十分な破壊力があったと思いますけれど。
しばらく咳き込んで、それから落ち着いた頃に冷やし中華がきた。
生嶋さんの目の前には熱そうな味噌ラーメン。
それを見ながら眉をしかめた。
「この暑いなかで、熱いもの……」
「ラーメンは味噌が好きなんだよ。暑かろうが寒かろうが、どっちでも」
「我慢大会ですか」
とりあえず、割り箸を手渡して、自分の分の箸を割る。
割るのを失敗したけれど、まぁ、食べにくいほどじゃない。
髪をシュシュでまとめたら、吹き出された。