キミがくれる、あるがまま。
女子がなかなか決まらないので、モリッキーは頭を掻いた。


こうゆうときって、誰かが手を上げれば終わるけど、みんな下を向いちゃっている・・・




「トモは、脳天気だから、しっかり者の人がいいんじゃん?」




「失礼だな!ま、そうだけど。」



クラスの男子がそうゆうと、トモはみんなの笑いを自然ととる。




トモは辺りを見渡すと・・・
不意に、私と目が合った様な気がした。



・・・気のせいだと思うけど。




私が目を反らして、黒板を見たあとまたトモを見てみると、トモはまだ私を見ていた。



そして、ゆっくり口にする。


モリッキーも、クラスのみんなも黙って、ただトモが話しだすのを待ってるようだった。





「じゃあ・・・・・・・・相原、どう?」




静かに、声を出すトモ。


「・・・・・・・・・・・え?」





トモは、立ち上がって私を見た。


いきなり話しを触られた私は、びっくりしてしまう。
クラスのみんなも、まさかトモが私なんかの名前を出すなんて思わないから、みんなが私の方を向く。




「やらね?」




「えっと・・・・」




私が迷っていると、クラスのギャル系の女の子が、「相原さん、こうゆうの嫌いじゃん。人と交わらないしさ。」と、いやみったらしく言った。




「なにも言わないそばから、そんな事言わないの!相原は、どうなんだよ〜?相原は、確実に俺よりしっかりしてそうだけど。」



トモは、柔らかく笑って、私を見た。
トモの声の優しさによって、クラスの雰囲気は自然とゆるくなり、ピリピリしていない。


ギャル系の女の子も、何も言わなくなった。



私、トモとなら、大丈夫な気がして来た。
トモとなら。


私は、ゆっくりトモへ視線を向けると、少し小さい声を出した。





「私・・・・やるよ。やってみたい。」





ポロッと言ったその声が、トモに届いたみたい。




「ありがとう、相原!!」



トモは、満面の笑みで笑っている。



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