キミがくれる、あるがまま。
「あ、トモが転んだ。」




「あ、本当だ。」




しばらくグラウンドを見ていると、ボールを蹴っていたトモが、勢い良く足から転がっていた。




「トモは、昔から転んでいたなぁ~!」




麦ちゃんは、高校生になってもかよ、と何も心配してないみたいに、笑う。



トモって、転びそうだよね・・・

トモ・・・笑ってるし。




あ!と、私はかばんの中に絆創膏が入っていたな、とひらめき、後でトモに渡そうかな、と考えていた。




麦ちゃんと話すようになってからとゆうもの、トモや、桜木くんとも、自然としゃべることが多くなった。



本当に、一年前の自分とは比べものにならないぐらい、今が、とても楽しくて、おもしろいんだ。



委員長だからか、トモとも一日何かは話す。


トモが、お調子者だったら、桜木くんはトモにツッコミをいれる、それもややクールに見える。


そんな桜木くんだけど、麦ちゃんと話していると、やっぱり、すごく幸せそうだ。



トモと私は、二人のラブを結構見ていると思う。




三人は、幼なじみ。



麦ちゃんは、トモの事を好きになったことはない、と言っていたけど、トモはどうなのかな?






グラウンドを見ると、トモは転んで血が出てしまったところを、グラウンドの隅にある、水道で洗っていた。




チャイムもなって、トモと桜木くんを含め、さっきの男子たちが教室に戻って来た。




私は、ベランダから戻って座っている自分の腰を、宙に浮かせた。
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