キミがくれる、あるがまま。
おまえ、もう友達できたの?と、麦ちゃんに声をかける。



「なんか、バカの相手してもらっちゃってごめんな。もう、良いから。」



「ちょっと!良くないよ、せっかく萌ちゃんと話せたのに!邪魔すんなっ!!
萌ちゃん、このバカの相手は良いから、私と話そうね。」



私は、思わず笑ってしまう。
だって、仲良すぎでしょ?


幼なじみって言ってたよね?
そりゃ、仲いいはずだね。


桜木くんと私ははじめましての挨拶がわりに、お互いに頷いた。



麦ちゃんと桜木くんに、仲良いねとクスクスと笑うと、二人は、なんだか照れたようにしていた。





「あと、もう一人来るよ!席は、遠いみたいだけどね。あ、来た来た!「遅いよ〜、トモ!」」



麦ちゃんに、『トモ』と呼ばれたその人が、教室に入るなり、色々な人に絡まれながら、こっちにやって来た。



まさか、幼なじみ三人で同じクラスだとは、と麦ちゃんはぶつぶつ言っている。



三人は、幼なじみなんだ。



その男の子は、麦ちゃんと桜木くんに手を振ると、二人と一言、二言話す。



「お前らも一緒かよ〜!あ、俺、ここの席?」



「違うよ、トモは一番端っこ!!」




麦ちゃんは、あっちと窓際の一番後ろを指さした。


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