キミがくれる、あるがまま。
別に、悪いこと一つされていないんだから、嫌じゃない。

寧ろ、私に気づいてくれたことが、ちょぴり嬉しかった。
今まで、私の装いや、性格で判断されていたから。



トモを見ると、ねじくれたところなんて、ひとつもないかのように、無邪気に笑っていた。
その笑顔が、頭に焼きついて、胸に染み込む。





「じゃあ、またな。」とトモは、幼なじみの二人に言うと、自分の席へ向かった。



担任の先生がやって来て、みんなを席に付かせ、自己紹介をした。私たちは体育館に始業式に向かわなければならない。



体育館に行くときも、麦ちゃんとおしゃべりをしながら体育館へ向かう。麦ちゃんは、明るくて、にこにこしていて、可愛らしい女の子だ。




『あ、あの子、今日は男子といないんだね。』



『幼なじみしか、友達いないからね〜!』





不意に、聞こえてきた悪気のない声に、私は眉間に皺を寄せた。
胸がじりじりしてくるような、意地悪な言い方だった。





「はぁ〜あ、男の幼なじみが二人もいると、やっかみが絶えないんだよね。小さい頃からあったから、もう慣れたけどね~」


麦ちゃんは、しかも隼人もトモも顔は良いから、女子は寄って来たいんだ、とため息混じりで、苦笑いをする。


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