偽善者
第一章 出会い
この世の中に善者と悪者と偽善者がいる
と、考える人がいる。
遠山真(とおやままこと)、高校生2年生。彼ははどこの学校にもいる一般的な学生だった。
真が高校1年生の頃、当時、付き合っていた彼女を殺人で亡くす。その事が原因で真は道をはずしてしまう。今ではほとんど学校に行かず、日々生活していくなかで真はタバコ、飲酒、夜遊び、女遊び、が酷くなっていった 。
ある時、バイクを乗り回していたとき真が交通事故にあってしまう夢を見た。
「久々にゾッとする夢見たわ」
と呟くようにいった。
たかが夢のため笑ながら友達に話せる程度だった。
「今日もいつもの広場集合な!」
真の友達がlineを送ってきた。
今日も友達と遊ぶ約束をした。
そして、またいつも通りに朝方に家に帰宅する流れだった。
だがその日はそういかなかった。
真の友達がバイクで交通事故にあってしまった。それを知ったのは次の日のお昼だった。真はとても悲しんだ。彼女の次は友達が亡くなった。そして事故の詳細を知り冷や汗が出てきた。
なぜなら、真が見た夢と全く同じ場所、同じ時間、同じバイク、だったからだ。
「ただの偶然か...?いや、あの時といっしょだ。」
実は、真の彼女が亡くなる前にも、そのような夢を見ていた。
他の人に言っても信じてもらえないだろう。
ただこれだけはわかることがある、真自身ではどうにもできないことだと。
その日ずっと真はその夢について考えていた。一日中考えようと答えはでなかった。そのようなこともあり、疲れていた真は深い眠りについてしまった。
「おい!おい!いい加減目を覚ませ!殺されたいのか!」
聞き覚えのない声が頭の中で響いた。
「なんだよ!何時だと思ってんだ!ゆっくり寝させろ!」
今日は日曜日、たたき起こされた真は機嫌が悪かった。ただそれも異変に気づくまでだった。
「ん?!ここは...?」
真が目を覚ました場所は、出入り口のない大きい部屋だった。床も、天井も、壁もも、写真で埋め尽くされていた。
「やっと目覚ましたか。あと2秒遅かったらお前はもうここにはいなかったかもな。」
と、あきれたようにスーツ姿の男性が言った。その男性は身長は180cmぐらいで、あご髭をはやし、髪はボサボサ、タバコを吸っていて、いかにもだらしがなかった。
「お前のことはよく知っている。この力を持っているということはお前もクズ人間だな。」
真は、話の展開が全くわからずボーッとしていた。
「なんだここは?お前は誰だ?もしかして拉致したのか!」
「ぐちぐちうるせーし、初めてここに来るやつは同じことしか言わねーな。やはり自分の力に気づかないか。」
「力?なんだそれ?てかまずお前誰だよ!さっきから上から目線でよ!」
「あー、紹介遅れた、俺の名前は、園田一徹(そのだいってつ)だ。やはりお前も、力については知らないか。」
「力とかなんだか知らないけどここから出せって!」
「いいから黙って話を聞け!正直この力はお前らなんかに渡したくないんだよ!お前らみたいな世の中の役に立てないようなクズにはやり直しが必要なんだ。だが、一度クズになったらクズはクズだからな。だからお前らには今までの人生を変えてもらう。そして、俺たちはお前らのことを偽善者と呼ぶ。さすがにずっとクズって呼ぶのも可哀想だからな。」
「さっきから言わせておけばクズクズって!見た目で言えばお前だってクズみたいなもんじゃなねぇーかよ!」
「おー、なかなか言うじゃねーの。まー最後まで話聞け。お前何回か夢見て現実になっただろ?それがお前に与えられた力だ。」
「なぜ知ってる!?やはり偶然じゃなかったのか。あれも俺の力。でも俺の力で恋人や友人が死んでるんだよ!」
「それはお前が力に気づけないのがいけないんだ。さっさと気づいて救えばよかったんだ。」
「そんなの気づくわけないだろ!てか俺にはこんな力は要らない!」
「おっと、ダメだダメだ、お前らはその力で善者を救うんだよ。もう逃げられない。」
「俺らが善者を救う?」
「そうだ、理解が早いじゃねーか。お前らの力で善者を救う。用は、ちょっとした仕事みたいなもんだ。お前はこれから週に一度悪夢を見る。そしてその悪夢を正夢にしないように阻止するんだ。それがお前らに課せられた仕事だ。以上!頑張れよ偽善者真くん。」
そう言って一徹は真の顔面に蹴りを入れた。そして、真は夢から目を覚ました。
現実でも、嫌な目覚めをした真は益々機嫌が悪くなった。
うまく整理できないまま生活を送り、すぐに夜になってしまう。そして眠くもないのに眠りについてしまう。これも力の仕業なのか。そして週に一度の悪夢に振り回される。
これから始まる真の偽善者としての生活。
第一章 出会い 完
と、考える人がいる。
遠山真(とおやままこと)、高校生2年生。彼ははどこの学校にもいる一般的な学生だった。
真が高校1年生の頃、当時、付き合っていた彼女を殺人で亡くす。その事が原因で真は道をはずしてしまう。今ではほとんど学校に行かず、日々生活していくなかで真はタバコ、飲酒、夜遊び、女遊び、が酷くなっていった 。
ある時、バイクを乗り回していたとき真が交通事故にあってしまう夢を見た。
「久々にゾッとする夢見たわ」
と呟くようにいった。
たかが夢のため笑ながら友達に話せる程度だった。
「今日もいつもの広場集合な!」
真の友達がlineを送ってきた。
今日も友達と遊ぶ約束をした。
そして、またいつも通りに朝方に家に帰宅する流れだった。
だがその日はそういかなかった。
真の友達がバイクで交通事故にあってしまった。それを知ったのは次の日のお昼だった。真はとても悲しんだ。彼女の次は友達が亡くなった。そして事故の詳細を知り冷や汗が出てきた。
なぜなら、真が見た夢と全く同じ場所、同じ時間、同じバイク、だったからだ。
「ただの偶然か...?いや、あの時といっしょだ。」
実は、真の彼女が亡くなる前にも、そのような夢を見ていた。
他の人に言っても信じてもらえないだろう。
ただこれだけはわかることがある、真自身ではどうにもできないことだと。
その日ずっと真はその夢について考えていた。一日中考えようと答えはでなかった。そのようなこともあり、疲れていた真は深い眠りについてしまった。
「おい!おい!いい加減目を覚ませ!殺されたいのか!」
聞き覚えのない声が頭の中で響いた。
「なんだよ!何時だと思ってんだ!ゆっくり寝させろ!」
今日は日曜日、たたき起こされた真は機嫌が悪かった。ただそれも異変に気づくまでだった。
「ん?!ここは...?」
真が目を覚ました場所は、出入り口のない大きい部屋だった。床も、天井も、壁もも、写真で埋め尽くされていた。
「やっと目覚ましたか。あと2秒遅かったらお前はもうここにはいなかったかもな。」
と、あきれたようにスーツ姿の男性が言った。その男性は身長は180cmぐらいで、あご髭をはやし、髪はボサボサ、タバコを吸っていて、いかにもだらしがなかった。
「お前のことはよく知っている。この力を持っているということはお前もクズ人間だな。」
真は、話の展開が全くわからずボーッとしていた。
「なんだここは?お前は誰だ?もしかして拉致したのか!」
「ぐちぐちうるせーし、初めてここに来るやつは同じことしか言わねーな。やはり自分の力に気づかないか。」
「力?なんだそれ?てかまずお前誰だよ!さっきから上から目線でよ!」
「あー、紹介遅れた、俺の名前は、園田一徹(そのだいってつ)だ。やはりお前も、力については知らないか。」
「力とかなんだか知らないけどここから出せって!」
「いいから黙って話を聞け!正直この力はお前らなんかに渡したくないんだよ!お前らみたいな世の中の役に立てないようなクズにはやり直しが必要なんだ。だが、一度クズになったらクズはクズだからな。だからお前らには今までの人生を変えてもらう。そして、俺たちはお前らのことを偽善者と呼ぶ。さすがにずっとクズって呼ぶのも可哀想だからな。」
「さっきから言わせておけばクズクズって!見た目で言えばお前だってクズみたいなもんじゃなねぇーかよ!」
「おー、なかなか言うじゃねーの。まー最後まで話聞け。お前何回か夢見て現実になっただろ?それがお前に与えられた力だ。」
「なぜ知ってる!?やはり偶然じゃなかったのか。あれも俺の力。でも俺の力で恋人や友人が死んでるんだよ!」
「それはお前が力に気づけないのがいけないんだ。さっさと気づいて救えばよかったんだ。」
「そんなの気づくわけないだろ!てか俺にはこんな力は要らない!」
「おっと、ダメだダメだ、お前らはその力で善者を救うんだよ。もう逃げられない。」
「俺らが善者を救う?」
「そうだ、理解が早いじゃねーか。お前らの力で善者を救う。用は、ちょっとした仕事みたいなもんだ。お前はこれから週に一度悪夢を見る。そしてその悪夢を正夢にしないように阻止するんだ。それがお前らに課せられた仕事だ。以上!頑張れよ偽善者真くん。」
そう言って一徹は真の顔面に蹴りを入れた。そして、真は夢から目を覚ました。
現実でも、嫌な目覚めをした真は益々機嫌が悪くなった。
うまく整理できないまま生活を送り、すぐに夜になってしまう。そして眠くもないのに眠りについてしまう。これも力の仕業なのか。そして週に一度の悪夢に振り回される。
これから始まる真の偽善者としての生活。
第一章 出会い 完