ずっと、そばにいたい
【栗橋 流奈side】
「もともと入る気無かったんで、帰ります」
彼女はそう言うと、きれいな長い黒髪を揺らしながら出ていった。
つい、見とれてしまう。
どんなときも魅力的に見えるのは、多分彼女が金狼だからってだけじゃない。
「なんだよあの女!ムカつく!」
オレンジの髪が怒ったように揺らめいた。
まぁ実際怒ってるんですけれども。
さっきの態度は、私でもイラッとした。
「…リーダー、追いかけなくていいんですか?」
「…」
さすがのリーダーも呆れちゃった?