ずっと、そばにいたい
壁の時計を見る――…ゲ、もう時間じゃん。
走りたくないからもう出ようかな…。
朝はいつも食べてないから、急ぐ必要はあんまりないけど。
鞄を持つと玄関に向かった。
「……」
―――ふと、昨日のことを思い出した。
自分の右目に触れる。
…これも、あの子にバレたんだよね。
誰だっけ…シ、シ、…あぁシズちゃんだ。
「カラコンと眼帯、どっちがいいかな?」
カラコン嫌なんだよね。
自分で目に異物を入れられない…苦手だ。
眼帯は眼帯であからさまだし、ちょっと厨二病っぽいし…。
「……う~ん」
悩んだ末、カラコンに眼帯という重装備で行くことにした。
昨日の反省はね、しっかり活かさなきゃ意味ないしね。
「…あ~っ、目ぇ擦りたい!カラコンなれないなぁ~やっぱ」
眼帯を着ける。
…うん、厨
二っぽい。
「――て、もう時間無いじゃん!」
そして私は玄関を飛び出した。