クローバー♧ハート - 愛する者のために -
あれってそういう意味だよね。
<悠の父親=私と結婚>
護くんと私が……結婚?!
ボンッと音がするかのごとく、顔に血が登って赤くなる。
いやいやいや、あの時はあぁ言うしかなかったんだ。
買い言葉に売り言葉。そう!そうに違いない。
ヨシ、冷静になろう……深呼吸だ、落ち着け私。
いくら好意があったって、コブ付きの三十路女と結婚なんて考えるわけない。
思わず、隣に立つ護くんをジッと見つめた。
「俺の顔になんか付いてます?それとも、また変なこと考えてたとか?」
「いや……べ、別に、そんなんじゃなくて……その――」
護くんが私にプロポーズしたことを考えてた、なんて言えない。
それに彼が思っている“変なこと”は考えてない……と思う。
裕貴をどうこうしようとか考えてない。
ただ悠に本当のことを話すにしても、どうすればいいのか分からないだけだ。
「言ったじゃないですか。もっと俺を頼って下さいって……そんなに俺、頼りないですか?あ、もしかして俺が年下だからですか?」