クローバー♧ハート - 愛する者のために -
悠が赤ちゃんの時は、よくこの病院に連れて来ていた。
だから、本当の祖父母のように悠を可愛がってくれている。
それに悠も“修じいちゃん”“佳純ばあちゃん”と子供らしい笑顔を浮かべて懐いてくれている。
ブーブーブー……
突然、マナーモードにしたスマホが震えた。
誰だろう――。
そう思って画面を見ると、知らない電話番号からだ。
間違い電話だろうか……。
恐る恐るスマホを操作し、電話に出る。
「……はい」
『陽香?俺だ。分かるか?』
うそ……どうして、この番号が分かったの?
なんで、電話してきたの?
「ひろ、き?」
『良かった。陽香、俺――』