クローバー♧ハート - 愛する者のために -
はっ……もしかしたら、コレが裕貴たちの新しい作戦?!
そうよ。私に油断させといて、悠を奪う策略なのかも。
危なく引っかかることろだったぁ。そうは問屋が卸さないってね。
「今更、認知なんてして欲しくないわ。それに、あなたのお父様が許してくれるはずないでしょう?」
利益だけを優先とする、あのお父様が許してくれるはずがない。
それに私の時に反発できなかった裕貴が、今回だけ出来るとは思えないのも事実。
例え、今回の黒幕があの人であっても――。
「説得する。俺さ……幼い頃から、なんでも親の言う通りにしてきた。そうしないと怒られて殴られて、そうせざるを得なかったんだ。だけど、お前の事があって凄く後悔した。もう二度と、同じ間違いをしたくない」
後悔、してくれたんだ。
もしその言葉が本心から出たものなら、私たちが別れた事にも意味があったと言うことなんだろう。
彼の言葉を信じていいんだろうか。
また裏切られるかもしれない。
「陽香……俺さ、本当はお前と――」
「陽香さんっ!!」