クローバー♧ハート - 愛する者のために -
ワザと大げさに言って、笑ってみせる。
悠には心配を掛けたくないから。
きっと、いつものように「しっかりしてよ、ハル」って笑ってくれるはず。
なのに思いもしない言葉が返ってきた。
「ハル、何かあったの?」
え……どうして、そんなに心配そうな顔で見つめてくるの?
私を見詰めてくる、曇りのない綺麗な目。
まるで、何かを見透すかのように――。
見れない……悠の目を、真っ直ぐに見てあげれない。
「んー、何が?」
視線を手元に落としながら、ボタンを縫いつけてく。
声が震えるのを、必死に抑えながら――。
「最近のハル、変だよ」