クローバー♧ハート - 愛する者のために -
やっぱり、何かに感づいている。
感のいい子だから、私の変化に何かしかを感じているんだと思う。
「そう?気のせいじゃない」
少しでも彼の気を逸らせることが出来るのなら、私は嘘を吐いてでも安心させてあげたい。
あの時あなたはお腹の中から「生きて」と言ってくれた。
だから、今の私がある。
何が起きても悠だけは守ってみせると、心に誓ったんだから。
「あ、そうだ。さっきの郵便物の中に、ハル宛ての手紙があったよ」
これ以上聞いても、何も聞き出せないと思ったのか
小さく溜息を吐きながら、話題を変えた。
「誰から?」
何気なく聞いた言葉。
けれど、直ぐに後悔することになった。