クローバー♧ハート - 愛する者のために -
「俺が何です?」
「ひゃっ」
上から聞こえた声に、ビクッと肩を揺らす。
俯いてたから気が付かなかった。
「はるさん、上の空で歩いてると危ないよ?」
え、あ……知らない間に、幼稚園の前まで来てたみたいだ。
護くんに声を掛けて貰わなければ、通り過ぎていたかもしれない。
「ご、ごめん」
「で、何見てたの?」
私の手元を覗き込むように、顔を近づけてくる。
それだけでは止まらず、ワザと私の頬にくっつけてきた。
「こ、これ」
ドキドキ高鳴る胸を落ち着かせながら、彼の方へ写真を近づける。