クローバー♧ハート - 愛する者のために -
もう本当に、心臓に悪い。
付き合うってなってから、スキンシップが増えた気がするのは気のせいかな。
「……うわっ。コレ、高三の文化祭の時の写真じゃん。懐かしい」
私から写真を取り上げ、掲げながら見る護くん。
あれ、ワザと写真を取り上げられた?見せたくなかったのかな?
不思議に思いながら、彼を見上げた。
「で、なんでコレをはるさんが持ってるの?」
「さっき神谷さんのお宅に行った時に、拓篤くんがくれたの」
写真を取り戻そうと手を伸ばすけれど、寸でのところでかわされ
飛んだり跳ねたりするけれど、全然手が届かない。
「ふ~ん。拓篤に、ね~。行ったんだ、拓篤ん家」
これって、もしかしてヤキモチ?
嬉しいけれど、そろそろ写真を返してほしいな。
「あ、あのね。この前のお礼に行っただけだからね。別に護くんのこと知ろうとか、そんなんじゃないからね」