クローバー♧ハート - 愛する者のために -
「フッ……そういうところ、好きだな」
「え?」
左隣に座る護くんは、覗き込むように前に体を倒して
私と悠を優しい眼差しで見てきた。
「時々憎まれ口を叩いても、お互いに大切に想っているのが分かる」
「そうかなぁ」
私はこの子のお陰で何度も助けられてるし、命にかえても守っていこうとは思ってる。
だけど悠はどうなんだろう。男の子だし、鬱陶しいとか思ってたりしないかな。
「そうだよ。悠もはるさんと居るときは憎まれ口ばっか言うけど、園では凄くはるさんのこと褒めてるんだよ」
「そうなの?知らなかった。いつも、僕がいないとダメだなって言うのに」
私の知らない悠を知れたようで嬉しい。
この子が、私の事を褒めていたなんて――。
普段は、そんな事口が裂けても言ってくれないのにね。
「好きな子ほど、イジめるタイプなのかもね」