クローバー♧ハート - 愛する者のために -
色々なことが頭を過ぎって、パンクしそう。
それに悠が、私から離れていきそうで怖い。
もし今朝見た夢のようになったら、私は――。
胸元で両手をギュッと握りしめ、頭過る最悪なパターンを振り払う。
「ハルさん。悠は自分の知らないところで、はるさんが苦しんでいるのを何より嫌うんです。今回の事だって、随分前から気にしてたんですから」
護くんの気持ちは、有難い。
私たちの為に、昨日の今日と言う短い時間で試行錯誤してくれていたのだろう。
だけど、悠に話すことは躊躇われる。
どうにかして、悠に知られない方法はないものか。
この期に及んで、そんなことを考えてしまう。
悠を幸せにしたい。あの子の笑顔を守りたい。
私の願いは、総てそこにある。
その為に、私が出来る事は――。
「……少し、考えさせてください」