思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中







校舎に入ると、誰もいない教室に身をひそめる。





「はぁ………はぁっ」






走って乱れた呼吸を整えながらも壁にもたれ座る。





きっと全校の女子生徒に、誤解されてしまった。




あのお題は完全に失敗だ。




私が引いちゃいけなかったんだ。







蒼空が好きなわけじゃない。





だから、誤解を解かなくてはいけない。





でなきゃ、何が起こるかわからない。







怖い。






嫌だ。





もう、あの時みたいのは嫌だ。





心の中でそう叫んだ。






けれど_____





その意味を私は知らない。




呼吸が落ち着いてくると、心も落ち着いてきた。




冷静になると、また見つけてしまうんだ。




矛盾が。



あぁ、いつになったら、こんなモヤモヤとした気持ちから解放されるのだろう。






全て、思い出してしまえたらいいのに。






こうも中途半端だと、返って嫌だ。






今頃、蒼空は心配してるかな。




いきなり逃げ出してきたんだもの。





「はぁ……」




















< 101 / 128 >

この作品をシェア

pagetop