思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中







「遅れてごめ_________ってあれ?優那ちゃんが笑顔だ」









来て早々、驚いた表情の夕。







笑顔、なのかな。







「あ、夕!やっと来た。お腹空いてるだろ?ちゃんと夕の分も取っておいてあるから、早くこっちへおいで」






透は、まるでお母さんのように夕を手招きする。







「う、うん。__________なんか、調子狂うなぁ……」








真の隣に座ると、透の作ったお弁当を勢いよく食べ始めた。








「透、次の競技は何だ」








「えーっと、確か綱引きで、その後リレーだよ」





綱引き、面倒くさいなぁ。







あの競技は、もう……戦争だ。






皆綱を引くのに夢中で、仲間同士でさえ体の衝突が激しい。




まぁ、男子のみの競技だけど。




「はぁ……リレーか。めんどくせえな」






言葉の通り、嫌そうな顔の真。







男子のリレーと男子の応援が、体育祭のメインイベントのようなものだ。






「ほらほら、そんなこと言わないの。リレーで優勝すれば、景品が待ってるんだからさ」







また、景品……?






リレーで優勝すれば、何か景品がもらえるの?






何だろう。






まぁ、でももらえるのは選手なわけで、知っても仕方ないか。








「僕達が勝つから!ね、蒼空」








「おー」







やる気に満ち溢れた夕と、口をもぐもぐとさせる蒼空。








私は、どちらを応援すべきなのだろうか。








勿論、同じ軍である、夕と蒼空を応援すべきなのだろうけど、だからといって、透と真を応援しないわけにはいかない気がしてしまう。







んー


















「……あ、どっちも応援すればいいんだ」













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