思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中
言わなくちゃ。
花園先輩のこと。
「……蒼空、あのね」
「ん、なに」
「今度、あ………」
「蒼空ー!」
会って欲しい人がいる……と言いたかったのに、それは夕の声によって遮られた。
「もう、すぐ優那ちゃんのところに行っちゃうからびっくりしたよ」
「夕、タイミング悪い。今優那が何か言おうとしてたのに」
「あ、ごめん優那ちゃん。続けていいよ」
「……ううん、なんでもない」
「僕がいると話しづらいことかな?」
「違うよ。………別に今じゃなくてもいい話だから」
「なら良かった。で〜、蒼空はなーに話してたの」
「告白」
さらっと言ってしまった蒼空。
「へぇ、告白ねぇ………え?告白!?」
「そうだけど、なんでそんなに驚くの」
「そりゃあ驚くよ!……はぁ……先越されちゃったかぁ。」
「ん?」
「なんでもないよー。で、どうだったの返事は」
本人の前でそれを言いますか。
「聞いてない。別に返事は今じゃなくていいから」
「そっか」
「蒼空、優勝したから何か景品貰えるんだよね。何貰えるの?」
少し重苦しくなってしまったものだから、話題を変える。
「さあ?」
表彰されるのは閉会式だから、そのときわかるのかな。
何も明かされていないもので、気になってしまう。
ただ、今は別のことを考えたくて辿りついたのが景品についてなんだけど。