思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中
「優那に何か言った?」
「蒼空が思うようなことは言ってないわよ。ただ、助言をしに来ただけ」
「ならいいけど。優那に余計なことは言わないで」
何?何を知っているの?
「はいはい、言われなくてもそのつもりよ。あとは"貴方達"次第だもの。私がどうこうできる問題じゃないわ」
私が知らないことを二人は話す。
「……」
「じゃ、私はそろそろ失礼するわね」
ヒールの音を響かせながら、理事長は去っていった。
「蒼空。蒼空は私に隠し事してる?」
「……してないって言ったら嘘になる。でも、俺の口から全てを言うべきことじゃないんだよ。俺は優那が大事だから。だからこそ______」
そこまで言いかけ、蒼空は口を止めた。
「だからこそ、なんなの?」
「リビングに戻ろう」
「ねえ、蒼空」
「_____自分で、見つけて欲しい」
蒼空の口から全てを言うべきことじゃないだとか、私が大事だとか。
何なの
ズキリと頭が痛む。
蒼空の広い背中を見つめ、何かが脳裏に浮かぶけれど、一瞬で消えた。
「髪飾り………?」