思い出してはいけないこと(仮)加筆修正進行中
それから2日が経った日の朝。
「おはよう」
朝起きて制服に着替えリビングへ行く。
「おはよう、優那ちゃん」
透はキッチンで朝ごはんの準備中。
「おっはよ〜!今日もいい匂いがするね。焼き魚?」
「良く分かったね、夕」
「お母さん、今日の朝ごはんは何?」
「ご飯、お味噌汁、鮭、きゅうりの浅漬け……って優那ちゃん、いい加減その呼び方やめない?」
「うんうん、僕のこともいつも"甘党くん"って呼ぶんだよねぇ」
あれからというものの、私は4人のことを「お母さん」「甘党くん」「マイペースくん」「短気くん」と呼んでいる。
「いいあだ名だと思うんだけど、ダメ?」
「ふあ〜あ……はよ」
「短気くんおはよ」
「あ?俺は短気って名前じゃねぇよ。」
「そんな朝からピリピリしなさんな」
「誰のせいだと思ってんだよ!」
あ、怒られた。
「丁度その名前の呼び方について話してたんだよ」
「俺は短気じゃねえ。もっとまともな呼び方にしろ」
「んー、猛獣?」
「俺のどこが猛獣だよ!」
「ほら、猛獣みたいに怖い」
「うっ……」
「なら、真」
「お、おう。最初からそれで呼べば良いんだよ」
真は首の後ろを触った。
「で、夕と透?」
「へへ、なんかちょっぴり恥ずかしいね。
」
「あ、もうこんな時間だ。そろそろご飯食べようか」
「でもまだあいつが起きてないぞ?」
「あー、蒼空か。じゃあ僕が起こして来るよ」
「頼むよ、夕」
「……いいや、夕はダメだ。お前が行ってこい」
真の視線は私に向いていた。
ん?
「私?というか私はお前って名前じゃない……」
「真、何企んでるの?寝起きの蒼空は何するかわかんないし、僕が行ってくるよ」
嫌というわけではないけど……
「へぇ、出来ないんだ。もし蒼空を起こせたらちゃんと名前呼んでやるんだけどなぁ」
挑発するような言い様に、何故かイラついた。
馬鹿にされているような。
これはきっと試されてるんだろうけど。
「起こしてくる」
私はムキになってリビングを出て蒼空の部屋へと向かった。
何してるんだろ、私。