夏休み*とある姉弟のお話(話を追加更新中)
あたしの顔を覗き込んでいた露崎遥は、あたしの目に涙が溜まってきたのがわかったのか、明らかに面倒くさそうな表情になった。
「…うっ、…」
泣き顔を見られたくないと片腕で顔を隠す。
「ほくとぉ…」
どこにいるの。
怖いよ…。
そう思った時、空いてる手を力強く掴まれ引っ張られた。
「イタズラが過ぎましたね」
あたしはいつの間にか露崎遥に抱きしめられていて。
背中をポンポンとあやすように優しく叩かれていた。
「離して!!」
露崎遥の肩を両腕で押すも、男の力には敵わずビクともしない。
「離しませんよ」
黒い笑顔の露崎遥に背筋が凍る。
そこに救世主が現れた。
「遥に、姉ちゃん…?」
この声は北斗だー!!