夏休み*とある姉弟のお話(話を追加更新中)
画面を見てみると『着信:北斗』の文字が。
「北斗だ!」
急いでケータイを操作して、ロックを解除して耳に当てる。
「もしもしほく、」
「もしもしルリ」
……あなたは誰ですか?
通話画面を確認してもかけてきてる相手は北斗。
なのに、声は知らない男の人。
てか、なんであたしの名前知ってるわけ⁉︎
「ルリ?」
電話の向こう側で呼ばれてるが返事はしない。
えっ、ちょ、なんで北斗のケータイ電話から知らない男の人の声がするわけ⁉︎
北斗に何かあったのかな⁉︎
「15分以内に○○ショッピングモールに来ないと、このケータイの持ち主がどうなるかわかりませんよ」
……っ⁉︎
これって脅しだよね⁉︎
北斗が殺されるかもしれないの…?
「…いやだぁ」
泣きそうになるのをなんとか耐えて、言葉を口から出す。
「まぁ、せいぜい15分以内に来れるように努力してくださいね」
そこで、ぶちっと切られた通話。
ハッとして壁に掛けてある時計を見る。
今から15分以内にあそこのショッピングモールに行けば北斗は助かる…。
だったら急がなきゃ!
ここから自転車とばしてけば、10分で着く!