友情のち恋、ときどき嵐。
過去
バシッボコッ
和陽の頬は、目の前の見知らぬ男に殴られ、真赤になっていた。
抵抗する体力さえ、もう残されていない。
「へへっ・・お前は素直にヤラれてリゃいいんだよ」
気味が悪い。
和陽は、自分の首もとに顔をうずめる男に、吐き気さえもした。
「はぁ・・はぁ・・・」
和陽は、口をテープで止められている。
手も後ろで縛られていて、解くことはほとんどできないだろう。
足も、硬く縛られている。
ポタッ、ポタッ
目から、涙が零れ落ちる。
助けなんて、来ない。
和陽の親は和陽に無関心だ。
だから、夜中に出かけようが気にしない。
今日は、晩御飯を買うために出かけただけだった。
時刻は、7:30。季節は、冬。
もうあたりは真っ暗だった。
自分の考えが、浅はかだった。
自分みたいな男に見える女を襲う人間なんて、いないと思っていた。
この世の中、物好きは星の数いる。
こんな田舎にも、いるものだ。
後悔ばかりが頭に浮かんでいたら、和陽はもうすでに服を脱がされていた。
といっても、手足が縛られているので、半裸くらいだったが。
それでも、男は和陽のイロイロなところを触ったり舐めたりしていた。
―――――快感は、ない。
あるのは、嫌悪感だ。
男は、和陽の下半身に手を伸ばした。