友情のち恋、ときどき嵐。
ドアを開けると、そこは天国だった。
「・・・ごはんだぁ」
和陽はの目の前には、ご飯、ピーマンの肉詰め、お吸い物など、和陽の大好物がそろっていた。
「ああ、ごはんだ」
エプロンを身に着けている劉が、旨そうだろう?と笑った。
劉に渡してもらったパジャマに身を包んでいる和陽は、嬉しそうに微笑んだ。
「・・・・食べていい?」
「一緒に食べよう」
和陽は、椅子に腰をかけた。
横にはテレビがあり、充実している。
「いっただっきま~す♡」
モグモグモグモグ・・・・ごっくん!!
聞いたら誰もがびっくりするであろう大きな音で、和陽はご飯を飲み込んだ。
「か・・・和陽?」
案の定、劉はびっくり・・・・というか心配している。
ガツガツガツガツガツ・・・・・
よっぽど腹が減っていたのであろう。
劉は、自分用にとっておいたおかずをポツポツつまみながら、幸せそうにご飯を食べている和陽を見て、微笑んだ。
―― 5 分後 ――
「って早!!」
和陽用に作ったおかずが乗っていた皿は、ピカピカになっている。
「えへへ・・・ご馳走様でした」
「・・・ご馳走様」
劉はあっけに取られたまま、条件反射で手を合わせる。
「さて、寝るか!!」
「・・おい」
「ん?」
「片付けさせろ」
「あ、そっか」
和陽に腕をつかまれ、引っ張られていた劉は、心なしにため息をついた。