友情のち恋、ときどき嵐。

「I am the same as you. (劉は私と同じ)Therefore you are all right.(だから、大丈夫) I do not laugh at you.(私はあなたを笑ったりしない)」


劉に肩を貸して3分、和陽の目にも涙があった。

誰も自分を認めてくれない。誰も愛してなんかくれない。

その思いが、同調して。


牛乳は、とっくに温まっていた。

和陽は劉に離れてもらい、それを冷蔵庫にしまう。


「Let's sleep. (もう寝よう)Can laugh tomorrow.(明日には、笑えるように)」



劉は和陽の手を握り、ベッドまで一緒に歩いた。

そして、二人は同じベッドに入り、温もりを分け合った。


「Kazuhi is warm.(和陽は、あたたかい)」

「Ryu is warm, too.(劉も、あたたかいです)」


布団の中で抱きしめあい、手を握った。

周りから見れば、二人は傷をなめあう同士だろう。

でも、二人にはもっと深い絆ができていた。

互いがいないと、生きていけないくらいの絆が。


「Good night.(おやすみなさい) Please have a good dream.(いい夢を)」

「Good night.(おやすみ)」


そこには、小学4年生という幼い二人が眠っています。

二人は、切手も切れない絆で結ばれています。

長いときが流れ、二人が違う誰かを愛しても、この関係が途絶えることはないでしょう。

Love なんかより、 Like なんかより、深く深く結びついた、この絆は。

すべてを忘れたとしても、それだけは絶対に切れることがないでしょう。

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