友情のち恋、ときどき嵐。

それぞれの想い


じぃ~・・・・・



「そんなにじっと見つめてもらっても、困る」


心の声(和):見つめてねぇ!!


時は戻り。


和陽、拘束中。


海の手により、シャツの前の部分は開いていて、ズボンはベルトがユルユルの状態である。

海は、和陽のズボンを脱がそうとしていると、突如「あ」と言い、何かをガサゴソと探していた。


心の声(和):ほ~ど~け~!!!


どんなに暴れても、所詮は縛られた状態。所詮は女の力だ。業務用ロープに勝てるはずもない。


「あった!!あったぞ、和陽!!」


海が喜んでいるのは別にいいのだが・・・


心の声(和):ほ~ど~け~よ~・・・。


えらく中途半端な状態で放置というのはいかがなものだろう。


「あ・・・っと、」


海がよろめいた。そういえば、熱がまだ下がってないのだろう。


「う゛っ・・・」


よろめいて、倒れた先に和陽はいた。

海の肩が、見事に和陽の鳩尾に入った。

声こそ元々出せない状態ではあるが、和陽は声にならない悲鳴を上げる。

そしてのた打ち回る。


「あ・・・和陽、解くね」


心の声(和):遅っ!!


和陽は、心の声で突っ込みを入れた直後、再び鳩尾に痛みが走り、うずくまって動かなくなった。


心の声(和):痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛い痛いっ!!!!!!!!!!!


「動かないで・・・・・・よしっ、足は解けたから、腕出して」


海に言われ、和陽は涙目になりながらも、素直に腕を差し出す。
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