友情のち恋、ときどき嵐。
「海くん、どこからきたの?」
「海くん、学校案内しようか?」
「海くん、海くん・・・・・・」








・・・・・海くん海くんやかましいっ!!!!!


ったく、予想はしてたけどやっぱりムカつくもんはムカつく!

たかが転入生。されど転入生。

騒がしくなるのは毎度のこと。

でも。

本を読んでても

掃除してても

ずっとずっとうるさいってのはどういうことだ!!


和陽は苛立ちを隠せずにいた。

いつもならできていたポーカーフェイスも、役に立ちそうにない。



和陽はそれからしばらくの間、

海とかいうやつに好感を持てなかった。

何故なら。


クラスをうるさくした張本人だからである。


和陽は家への帰り道、あるアパートが目に入った。

しかしアパートへの関心は、「こんなアパートあったんだ」という呟きで終わった。


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