Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜
優しいレンの笑顔に胸が締め付けられる。
凄く身体が熱い・・・。・・・でも、痛くも感じる。
私は、こんないい人を自分の身勝手さで傷つけてしまったんだ・・・。
「ごめんなさい。本当は知ってたの・・・、オオカミ族とは会ってはいけない・・・って。」
「え・・・・?」
「でも、レンと会ったあの時から・・・私、もっと話して見たいなって思ってしまって・・・。いけないって分かってたけど、仲良くなりたくって・・・こんなことになってしまった。本当に、ごめんなさい・・・。」
「アカ・・・・。」
「だから、こんなことしか出来ないけど・・・。」
私はレンの手や足、体についてる鎖や縄を解いた。
「逃げて・・・。」
「アカ・・・。」
「私が外の二人に夜、薬を飲ませるからここから逃げて。」
これが、私の精一杯のお詫び・・・。
「え?でも・・・。」
「お願い、生きててほしいの・・・。」
死んでほしくない・・・
「ありがとう・・・。」
レンはホッとしたのか全神経を緩ませたような笑顔をした。それを見てこっちまでホッとして嬉しくなった。
「・・・もう行くね。」
「待って・・・。」
立ち上がった途端いきなり腕を引っ張られ、何事かと思ってたら耳元で小さく囁いた・・・。

『待ってる・・・。』

ドキッ・・・・
「アカずきん様、まだですか?」
ドキッ!!
今度は違う意味で心臓が飛び出しそうになった。
そっか、あの二人に嘘ついてここにいたんだっけ。すっかり忘れてた・・・。
「い、今行くわ!!」
私は逃げるようにその場から離れて行った。牢を出てもまだ感覚がの残ってる・・・。
びっくりしたぁ〜・・・
でも、この幸せも今夜で終わる。この日限りの幸せだ。

今夜が、クライマックスー・・・・


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