Breblly I 〜オオカミとアカずきんは恋をした〜
レンはとても優しい目で月を見つめていた。
本当に王様たちが大好きなのね・・・。
「でも・・・。」
「レン・・・・?」
その優しかった目も一瞬で変わり、苦痛と憎しみの怖い目に変わった・・・。
「・・・オレの色は青だった。」
「青?」
「王家の色に「青」なんて毛の色は無かった・・・。もちろんここら辺の族民の皆にも「青」なんていう色はめったにいない。王家の色については皆知っていたからオレが養子だって事ぐらいすぐに分かってしまった。第一王子なのを知ってても大人たちはオレを変な目で見ていたよ・・・。」
「・・・・・。」
「もちろん、俺と同じくらいの奴らにもバカにされてた。「汚れた毛」だってよ・・・、笑える・・・。会うたびに・・・毎日、毎日っ!もう、うんざりなんだよ!!」
拳を握りしめ下を向いていたレンの顔はどんな表情をしてるかこっちからは見えなくなっていた。でも私にはハッキリとレンがどんな顔をしてるのか分かった。怒り、悲しみ、苦しみ、憎しみ・・・全ての黒が混ざった顔をしているレンが・・・・。
「お前は優しいから何も言わないけど、本当は思ってたんだろう!?こんな、汚れた毛を持ったオオカミと一緒になんかいたくないって!!」
「そんなっ!!メチャクチャだよ・・・っ!」
「隠すなよっ!!」
レン・・・・。
「どうせ・・・っ、どうせオレはっ!!」
「あれは・・・?」
レンが頭を痛そうに抱えた時、腕にはめてある銀色っぽい腕輪が光ってるのが見えた。レンが混乱してるせいか、それともこの奇妙な腕輪のせいか・・・ブレブリーの花は折れてしまいそうなくらい揺れ、周りの木々は風に煽られていた。葉と葉が当たりざわめくその姿は、まるで叫んでるよう・・・。
オオカミは・・・いや、オオカミの姿になっているレンの姿は苦しそうに吠えていた。「助けて」と叫んでいるようにも聞こえる。
私がレンに近づこうとした時、レンと私との間に高さ6m位の大きな木が倒れこんできた。
「お願い止めて!!」
このままだとブレブリーの花が・・・・っ!
本当に王様たちが大好きなのね・・・。
「でも・・・。」
「レン・・・・?」
その優しかった目も一瞬で変わり、苦痛と憎しみの怖い目に変わった・・・。
「・・・オレの色は青だった。」
「青?」
「王家の色に「青」なんて毛の色は無かった・・・。もちろんここら辺の族民の皆にも「青」なんていう色はめったにいない。王家の色については皆知っていたからオレが養子だって事ぐらいすぐに分かってしまった。第一王子なのを知ってても大人たちはオレを変な目で見ていたよ・・・。」
「・・・・・。」
「もちろん、俺と同じくらいの奴らにもバカにされてた。「汚れた毛」だってよ・・・、笑える・・・。会うたびに・・・毎日、毎日っ!もう、うんざりなんだよ!!」
拳を握りしめ下を向いていたレンの顔はどんな表情をしてるかこっちからは見えなくなっていた。でも私にはハッキリとレンがどんな顔をしてるのか分かった。怒り、悲しみ、苦しみ、憎しみ・・・全ての黒が混ざった顔をしているレンが・・・・。
「お前は優しいから何も言わないけど、本当は思ってたんだろう!?こんな、汚れた毛を持ったオオカミと一緒になんかいたくないって!!」
「そんなっ!!メチャクチャだよ・・・っ!」
「隠すなよっ!!」
レン・・・・。
「どうせ・・・っ、どうせオレはっ!!」
「あれは・・・?」
レンが頭を痛そうに抱えた時、腕にはめてある銀色っぽい腕輪が光ってるのが見えた。レンが混乱してるせいか、それともこの奇妙な腕輪のせいか・・・ブレブリーの花は折れてしまいそうなくらい揺れ、周りの木々は風に煽られていた。葉と葉が当たりざわめくその姿は、まるで叫んでるよう・・・。
オオカミは・・・いや、オオカミの姿になっているレンの姿は苦しそうに吠えていた。「助けて」と叫んでいるようにも聞こえる。
私がレンに近づこうとした時、レンと私との間に高さ6m位の大きな木が倒れこんできた。
「お願い止めて!!」
このままだとブレブリーの花が・・・・っ!